犬を飼っても言うことを聞いてくれないと、ホント困ってしまいます。
それを防ぐには、飼い始めたときから犬にしつけを教えないといけませんよね。
「待て」は、困った行動を防ぐためやトラブルから守るためにも大切なしつけです。
これから学んでいく犬のしつけの基礎となるので、飼い主さんが根気よく教えてあげることが重要です。
そこで参考になるよう「待て」の必要性や教え方などをまとめてみました。
犬に「待て」を教える必要性
「待て」という動作は、飼い主が「待て!」と命令したとき、犬が静止し解除されるまでその場でじっとしていることです。
飼い主が犬との主従関係をきちんとし、コントロールするためにも「待て」は重要な命令です。
「待て」ができると、犬の行動によってトラブルを発生させるのを防止する効果があります。
例えば、飼い主の指示に従うことができれば、自転車やオートバイといった乗り物、見知らぬ犬や人がやってきたときなどに興奮し、走りだしたり、道路に飛び出したりする危険から守ります。
散歩中の拾い食いの防止になります。好奇心から道端に転がっているものを口にしてしまう前に、「待て」で停止させます。
一緒に連れて行ってもいろいろなトラブルを起こす前に「待て!」で止められるので安心です。
「おすわり」と「待て」の違い
「おすわり」と「待て」は、静止させるという似たような行動ですが、車のブレーキとサイドブレーキのようなイメージです。
「おすわり」は車のブレーキのような停止の仕方で、「待て」は車のサイドブレーキのように長い時間止めておくときに使います。
どちらも、犬の衝動的な行動から問題を起こさないよう防ぐという大きなメリットを持っています。
「待て」は、そこでジッとしているので我慢を要求されます。同じようなほかの犬のしつけを学ぶときの基本になります。
犬に待てをいつから教えたらいいのか、最適な時期は?
「待て」をしつけには、子犬に集中力が必要です。
「待て」を子犬に教えるのは早くて生後4ヶ月。生後6ヶ月以降から遅くとも2歳未満の間に覚えさせるようにしましょう。
また、子犬を迎え入れてから環境に慣れてリラックスできるようになってからにします。
個体差もありますが、1~2週間あれば環境に慣れると思います。
犬の「待て」教え方の手順
「おすわり」ができてから「待て」を習得するようにしましょう。
「待て」は次の手順で練習します。
- 犬の気が散らないよう静かで集中して練習できる場所で、犬と向かい合う。視界に入らないように、お気に入りのオモチャなどを事前に片づけておく。
- 子犬に「おすわり」をさせる。
- しばらくして、犬が動き出そうとし腰があがった瞬間に、子犬の前に手をかざして「待て!」と命令する。
- かざした手をそのままにし、少し犬から離れる。最初のころは、1秒ほど「待て」の状態を保つ。
- 「よし!」と声をかけ自由にさせる。
- すぐに犬のところに戻り、やさしくほめてご褒美をあげる。
以上の練習を行います。
待てのしつけ中、行ってははいけないこと
前記した手順の「4」の段階で、はじめ犬が近づいて来たとしても、大きな声を出すことや叱ることはいけません。
「近づいたら嫌われちゃった!?」と、飼い主に近づくことにおびえるようになるからです。
段々と「待て」の時間を長くするとともに、子犬から離れる距離も延ばし、手順「2」~「6」を繰り返しトレーニングします。
「待て」を教えるポイント
子犬も疲れてしまい集中力を失うので、休憩を適度に入れて練習してください。
「待て」の練習は、犬が達成しやすい距離と時間から始めてください。
「じっと待っていれば、ほめてくれるし、ご褒美ももらえる」って犬が認識してくれるようになることが重要です。
「待て」や「よし」といった指示語は、はっきりアクセントをつけてください。子犬が覚えやすいからです。
ほめるとき、「よい子だね~」とやさしく声をかけながら、軽くなでてあげましょう。
ジッと待った後はいつも「いいことがある」と覚えさせることと同時に、待つことに不安を子犬に与えないようにすること大切です。
まとめ
「待て」は、飼い主と犬との主従関係をきちんとするために重要な指示語です。
子犬が集中できる場所で「待て」の練習を行います。
はじめ「待て」が上手くできないとしても、大きな声を出すことや叱ることはいけません。
上手くいったときは、ほめてあげてください。そのときご褒美も与えてくださいね。